2019年7月15日

山尾悠子作・中川多理(人形・写真)の『小鳥たち』の出版記念展が7月19日から浅草橋のパラボリカ・ビスで開催されます。小部屋に中川多理の人形がずらりと並んだところは壮観。ぜひいってみてください。あわせて、『小鳥たち』の販売もしています。また、『小鳥たち』特装版もあるそうです。


それから、毎年恒例の「読書探偵作文コンクール2019(第10回)」のご案内を。こちらも、8月11日(日)東京・神保町でイベントを行いますので、ぜひ!

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●「読書探偵作文コンクール2019(第10回)」開催中!
〜外国の物語や絵本を読んで、おもしろさを伝えよう!〜

 募集作品:翻訳書を読んで書いた作文
 対  象:小学生、中学生、高校生
 しめきり:2019年9月25日(水) 当日消印有効
 枚  数:2,000字(原稿用紙5枚)程度まで
 選考委員:プロの翻訳家
      小学生部門 越前敏弥、ないとうふみこ、宮坂宏美
     :中高生部門 金原瑞人、田中亜希子
 賞  品:小学生部門 賞状、図書カード1,000円〜 5,000円分
      中高生部門 賞状、図書カード3,000円〜10,000円分
      (応募者全員に作文へのコメントと粗品をお送りします)
 主  催:読書探偵作文コンクール事務局
 協  力:翻訳ミステリー大賞シンジケート、やまねこ翻訳クラブ

 詳しくは専用サイトをどうぞ!
  小学生部門 http://dokushotantei.seesaa.net/
  中高生部門 https://dokutanchuko.jimdo.com/
 たくさんのご応募、お待ちしています!!

※8月11日(日)東京・神保町でのイベントにもぜひお越しください。
http://dokushotantei.seesaa.net/article/467841789.html
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2019年7月6日

つい先月かなあ、ビリー・アイリッシュがいいよな、とか書いたら(モヒカンから教えてもらったんだけど)、つい先週かなあ、朝日新聞で大きく取り上げられてて、なんだ、もうみんな知ってるんじゃんと思って、残念だった。けど、何度きいても、やっぱりいい。


なにより声が好きなのかもしれない……とか書きつつ、声だけじゃないよなと思うわけで、いったい、どこが、何がいいんだよ……と自分にで突っこみたくなってしまう。

 

基本、器楽だけの曲よりは声が入った曲のほうが好きらしい。ゴスペルも合唱も好きだし。

 

高校生のとき合唱部にいたせいもあるのか、声にはかなり思い入れがある……とか書きつつ、CDを100枚以上持っているのは、ピアソラだったりする。

 

ともあれ、声が好きで、どちらかというと女声のほうが少しだけ点が甘い。それはもう、キャス・パン、リサ・エクダール、ビョークから始まって、ビリー・アイリッシュまで、書き上げればきりがない。ただ、不思議なのは、じゃあ、日本で好きな女性歌手はと考えると、案外いないことだ。

 

古くは渡部はま子、李香蘭、淡谷のり子からチャラ、椎名林檎あたりまではきいてるものの、一時でもはまって、CDが10枚以上あるのは、中島みゆきとユーミンくらい(男性歌手だと桑田佳祐が断トツで、CDは20枚以上あるし、DVDも何枚か、『ひとり紅白歌合戦』は3枚すべてある)。井上陽水もかなりあると思う。

 

そんななか、CDが30枚程度ある女性歌手は、中森明菜だけ。何が好きなのかわからないんだけど、とにかく好きなんだと思う。あれ、ぼくはこの声が好きかも、と思ったのは酒井さんが『歌姫』というアルバムを送ってきてくれたときで、それ以来、ときどきCDを買ってきいている。

 

なんで、こんなことを書いているのかというと、一度、つかこうへいが「だれか使ってみたい女優さんがいますか」という質問に「中森明菜」と答えていたのがとても印象的だったからだ。「あのままじゃ、もったいない!」というふうなことをいっていたのをよく覚えている。

 

なんで、こんなことを書いているのかというと、(あれ、どこにいったんだろう。切り抜いて持って帰ったはずなのに、ない)、えっと、ある文芸新聞みたいなものに、中条省平さんが、つかこうへいの『熱海殺人事件』で、カミュの『異邦人』の科白が昔はうまく使われていたのに、その後、使われなくなった、その理由は、つかこうへいにいわせると、もう、『異邦人』、若い人たちは知らないかららしい、じゃあ、おれが訳し直すか、と書いてらっしゃって、とてもうれしかったからだ。

 

ということが書きたかったのだった。
枕が長くてすいません。

中条省平訳の『異邦人』、読みたい!


2019年7月3日

大学の創作表現論という授業で、毎週、レポートを提出してもらっている。『オイディプス王』『デカメロン』『マクベス』などから『嵐が丘』『チャタレイ夫人の恋人』『異邦人』まで、いわゆる古典を読んで……という課題が12くらいと、そのときそのときの授業の内容に関係したテーマで……という課題が12くらい。後者だと、「戦後、日本語が廃止になって英語が公用語になっていたら」とか「志の輔の『ハンドタオル』という落語をモチーフにして何か」とか「オルフェウスとエウリュディケのエピソードをモチーフにして何でも」とか、まあ、それこそ色々。

 

それで、先月、「ダンテの『神曲』の「地獄編」を読んで何か書きなさい」という課題で、ある学生が提出したレポートが思い切り「?」だった。いったいなんなんだ、これは、と思って、次の週、授業にいってみたら、その学生が、「すいません。芥川龍之介の「地獄変」と間違えました」。

 

古典のレポートの課題はちゃんとプリントで最初に配ってあるはずなんだけど、あまりに楽しい勘違いだったので許してしまった。

そういえば、今日のゼミの時間にうちのゼミ長が、課題になっていた幸田露伴の短編のタイトルが、何度読んでも、「紀貫之」なんですよねといっていた。ううん、そうかあ。確かになあと思った。タイトルは「突貫紀行」。

 

というふうな感じで、今年も普通に大学の授業やってます。


2019年7月2日

なんとか、怒涛の6月を乗り切ることができてほっとしているところ。こういうときのBGMはもちろん、中森明菜の「歌姫」か、山口百恵のトリビュートアルバムか、ピアソラのタンゴか、ビルジニア・ホドリゲスのどれかか、キャス・パンの「窓外」か、ビリー・アイリッシュか、折坂悠太の「平成」か、久しぶりに内山田洋とクールファイブか、いや、Chilly GonzalesのSolo Pianoか(そういえば、DVD『黙ってピアノを弾いてくれ』は面白かった!)、ほんと数年ぶりにマイケル・ナイマン? とか考えながら、いまきいてるのは、有線のJ-58、落語チャンネル。

 

じつは、先週、通販で3ヶ月前と、3週間前と、1週間前に注文した、サクランボとスイカと桃がほぼ同時にきてしまった。そのうえ、またある方にサクランボをいただいてしまった。なぜか、この手の重複・集中が昔からつきまとう。なぜなんだろう。 地方に講演にいって、おいしそうなお酒があって、一升瓶を2本ほど送ると、お中元でもお歳暮でもないのに、ほかからも何本か届いていたりして、ついでに、1ヶ月前に注文した一升瓶がきたり。 いや、ありがたいことだけではなくて、いやなことも連続してやってくるから困る。頼むから、平均してきてくれと思うのだが、いいことは連打でも、もちろんOK。いや、いっそ、いやなことは単発でも連続でもこないでほしい。 というわけで、6月、仕事がいきなり集中してやってきた。

 

 

・江國さんの『彼女たちの場合は』の書評(週刊文春)。

 

・「朝日ウィークリー」から「翻訳者のはじめのいーっぽ」というエッセイ。

 

・「日経新聞」の「こころの玉手箱」というエッセイ5回分。

 

・小中学生読者を対象とした「手塚治虫さんの作品を手がかりに、子どもたちへのメッセージを語る」というコーナーで、『どろろ』についてエッセイを6回。というのも、担当の記者さんが、「金原さんの日誌に、「手塚作品はほぼ全部読んだが、好きではない。しかし『どろろ』などは何度か繰り返し読んでいる」という文章を発見したから。

 

・こないだここでも紹介した『ぼくはイエローで……』という本をめぐって、著者のブレイディみかこさんとの対談。この対談のために、『女たちのテロル』『余白の春』『何が私をこうさせたか』『子どもたちの階級闘争』を読む。どれも面白かった。この対談、というか、ぼくのインタビューは新潮社の「波」に載る予定です。

 

・「本の雑誌」の巻末にある「作家の10冊」という作家ガイドコーナーを執筆。このコーナー、なんと、今回で97回目。すごい。依頼をうけて、「作家じゃなくて、詩人でもいいですか」とたずねたら、OKだったので……さて、だれを取り上げることにしたでしょう。内緒です。それにしても、詩歌の世界で、詩集、歌集、句集を10冊以上出している人って、案外と少ないことに気がついた。 ちなみに、編集さんが送ってくださった、このコーナーで取り上げられた作家一覧を最後につけておきます。

 

 

という具合に、6月はいろんな依頼が次々にやってきて、どれも面白そうで、つい引き受けた結果、翻訳のほうがおろそかになってしまった。申し訳ありません。しかし、本業を離れた仕事って、なんで、こんなに楽しんだろう。

 

そうそう、映画『ワイルドライフ』(ポール・ダノ監督)のコメントまで書いてしまった。この映画がまた、じつに素晴らしいYAで、最後のシーンに思わず、胸を突かれた。寡黙な少年が最後に黙って……シャッターを切る!

 

とまあ、こんなふうに6月は疾風怒濤月間だったので、いうまでもなく、翻訳はほとんど進んでいない。ゆいいつ片付いたのは、石田さんとの共訳、『女性たちの日課』。これは『天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々』の続刊。

 

「本の雑誌」の「作家の10冊」

第1回は北上次郎「志水辰夫の10冊」

第2回は香山二三郎「連城三紀彦の10冊」

第3回は宇田川拓也「大沢在昌の10冊」

第4回は大矢博子「北原亞以子の10冊」

第5回は黒田信一「五木寛之の10冊」

第6回は関口苑生「今野敏の10冊」

第7回は藤田香織「角田光代の10冊」

第8回は三橋暁「恩田陸の10冊」

第9回は水鏡子「西村寿行の10冊」

第10回は間室道子「小川洋子の10冊」

第11回は堺三保「小松左京の10冊」

第12回は栗原裕一郎「倉橋由美子の10冊」

第13回は永江朗「高橋源一郎の10冊」

第14回は佐久間文子「梨木香歩の10冊」

第15回は千街晶之「倉阪鬼一郎の10冊」

第16回は瀧本多加志「大江健三郎の10冊」

第17回は吉田伸子「宮部みゆきの10冊」

第18回は櫻井美怜「有川浩の10冊」

第19回は池上冬樹「結城昌治の10冊」

第20回は秋葉直哉「古井由吉の10冊」

第21回は霜月蒼「馳星周の10冊」

第22回は牧眞司「篠田節子の10冊」

第23回は壹岐真也「唐十郎の10冊」

第24回は榎本文昌「中上健次の10冊」

第25回は酒井貞道「泡坂妻夫の10冊」

第26回は小森収「西村京太郎の10冊」

第27回は倉本さおり「江國香織の10冊」

第28回は北條一浩「片岡義男の10冊」

第29回は伊坂幸太郎「島田荘司の10冊」

第30回は土屋和夫「佐藤雅美の10冊」

第31回は堀本裕樹「宮本輝の10冊」

第32回は草なぎ主税「伊坂幸太郎の10冊」

第33回は大谷能生「金井美恵子の10冊」

第34回は小野小夜「姫野カオルコの10冊」

第35回は西上心太「逢坂剛の10冊」

第36回は浅羽通明「星新一の10冊」

第37回は柴口育子「森瑤子の10冊」

第38回は入江敦彦「橋本治の10冊」

第39回は平野敬三 「川上弘美の10冊」

第40回は内田剛「重松清の10冊」

第41回は香山二三郎「松本清張の10冊」

第42回は杉江松恋「綾辻行人の10冊」

第43回は菊池仁「渡辺淳一の10冊」

第44回は新元良一「村上春樹の10冊」

第45回は松原隆一郎「夢枕獏の10冊」

第46回は大矢博子「東野圭吾の10冊」

 第47回は清水和子「山田詠美の10冊」

第48回は坪松博之「開高健の10冊」

第49回は若林裕「鮎川哲也の10冊」

第50回は村上貴史「佐々木譲の10冊」

第51回は内田俊明「貫井徳郎の10冊」

第52回は澤田康彦「椎名誠の10冊」

第53回は古幡瑞穂「北森鴻の10冊」

第54回は亀和田武「澁澤龍彦の10冊」

第55回は高頭佐和子「桐野夏生の10冊」

第56回は鈴木力「奥泉光の10冊」

第57回は松井ゆかり「三浦しをんの10冊」

第58回は松村幹彦「太宰治の10冊」

第59回は日下三蔵「都筑道夫の10冊」

第60回は逸見正和「江戸川乱歩の10冊」

第61回はペリー荻野「中島らもの10冊」

第62回は神谷竜介「三島由紀夫の10冊」

第63回は大森望「筒井康隆の10冊」

第64回は三島政幸「歌野晶午の10冊」

第65回はとみさわ昭仁「吉村昭の10冊」

第66回は鈴木雅代「白石一文の10冊」

第67回は成井豊「梶尾真治の10冊」

第68回は東えりか「北方謙三の10冊」

第69回は黒田信一「司馬遼太郎の10冊」

第70回は新保博久「笹沢左保の10冊」

第71回は大塚真祐子「絲山秋子の10冊」

第72回は山本貴光「町田康の10冊」

第73回は川出正樹「有栖川有栖の10冊」

第74回は小出和代「桜庭一樹の10冊」

第75回は正樂公恵「道尾秀介の10冊」

第76回は吉村博光「沢木耕太郎の10冊」

第77回は日下三蔵「山田風太郎の10冊」

第78回は村上貴史「辻真先の10冊」

第79回は三橋曉「佐藤正午の10冊」

第80回は速水健朗「村上龍の10冊」

第81回はつるやももこ「田辺聖子の10冊」

第82回は池澤春菜「池澤夏樹の10冊」

第83回は細谷正充「菊地秀行の10冊」

第84回は長老みさわ「半村良の10冊」

第85回は松井ゆかり「津村記久子の10冊」

第86回は江弘毅「黒川博行の10冊」

第87回は国樹由香「辻村深月の10冊」

第88回は吉田伸子「原田マハの10冊」

第89回は桂島浩輔「米澤穂信の10冊」

第90回は北村浩子「長嶋有の10冊」

第91回は藤 富士子「吉田修一の10冊」

第92回は関口苑生「藤田宜永の10冊」

第93回は中川右介「山崎豊子の10冊」

第94回は古山裕樹「芦辺拓の10冊」

第95回は池内紀「内田百里10冊」

第96回は日下三蔵「皆川博子の10冊」


2019年6月24日

今日、というか、昨日(23日)の午後、ブレイディみかこさんと対談。

新潮社から出た『ぼくはイエローで、ホワイトで、ちょっとブルー』をめぐって。

ここ数年のうちで久々の、もろど真ん中のYA。

 

英国ブライトンに住んでいる息子が中学校に入った。それも、元最底辺中学校。その前は、地区で最優良のカトリック小学校。

 

中学校の廊下の壁には、ジ・アニマルズ、ザ・フー、ロニー・ドネガン、ツェッペリンからセックス・ピストルズまで、ブリティッシュ・ロックの名盤のレコードジャケットが貼りつけてある。

 

クリスマスのコンサートでは、眉毛のない爬虫類みたいな容貌のコワモテの少年(貧しい公営団地に住むラッパー)がめちゃくちゃ危ないラップをやり、最後はザ・スミスの「万国の万引きたちよ、団結せよ」で締めくくる。学校のみんなだけでなく、教員も、校長先生も大拍手!

 

この中学校、白人の占める割合が大きい。この本にはこう書かれている。 「人種の多様性があるのは優秀でリッチな学校。元底辺中学校のようなところは見渡す限り白人英国人だらけだ」

 

ロンドンあたりでは様子がまた違うそうだが、ブライトンあたりではこうらしい。

 

その他、貧しい人々同士のボランティア活動のことや、中学校での様々な授業のこととか、知らないことばかりで、それもすべて、おもしろい。

 

絶対にお勧めの1冊。


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