2020年5月10日

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ハリエット・タブマン 彼女の言葉でたどる生涯』(篠森ゆりこ、法政大学出版局)が出た。帯にもある通り、タブマンは19世紀のアメリカで多くの黒人奴隷を救い出したヒロインで、たぶん、この近況報告でも書いたことがあると思うのだが、今年、彼女の肖像の20ドル札が発行されることになっていた(いままでのアンドルー・ジャクソンの肖像は裏に回る)。ところが、トランプが反対意見を表明し、大統領になると、これが延期になってしまった。もちろん、黒人の肖像がアメリカ紙幣に載るのはこれが初めてで、多くの人々が注目していただけに残念でしょうがない。
 アメリカの角谷くんにきいてみたら、こんなメールがきた。

 

 2028年まで延期のようですが、トランプ政権が終われば早まるかも。
 こっちでは自伝のレポートの課題がどの学年でも大体毎年あります。学校によってはちょっとしたコスプレをして発表したり。うちの学校ではでっかい画用紙に丸い穴を開けてそこから顔を出せるようにしたり(○○【注:お子さんの名前】はユリシース・S・グラントを1年生で)茶色い紙袋でパペットを作ったりして(ジェシー・オーエンス、2年生)発表しました。各クラス、絶対ハリエット・タブマンをやる子がいます。特にその自伝レポートが2月(黒人歴史月間)にあるとタブマンの本が図書室から消えます。
https://amp.cnn.com/cnn/2019/06/14/opinions/harriet-tubman-trump-race-brown/index.html

 とのこと。それにしても……! と怒っていたら、こんな伝記が出た。それも著者は日本人。タブマンの大ファンとのこと。これがとてもよく書けていて、とてもおもしろい。彼女自身の生い立ちから始まり、逃亡してフィラデルフィアで暮らすようになるが、自由州に逃げたからといって安全ではない。「街にはプロの奴隷捕獲人や懸賞金稼ぎがうろうろしていたからだ。それだけではない。自由黒人を誘拐して南部で奴隷として売りさばくギャングまでいた。」
 そんな状況にありながら、様々な情報を集め、協力者と連絡をとって、次々に奴隷の逃亡を援助していく。そして南北戦争が始まると、北軍のスパイとして活躍。また野戦病院では看護や料理もした。
 そんな女性の伝記、こんなときにこそ読んでみませんか。



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