2020年2月6日

 谷垣暁美さんからル=グウィンのエッセイ集『暇なんかないわ 大切なことを考えるのに忙しくて』(河出書房新社)が送られてきた。
 ル=グウィンかあ、懐かしいなと思って読みだしたら、これがおもしろい。ぼくの場合、カート・ヴォネガットやル=グウィンの考えていることがとてもよくわかるし、心から共感してしまう。よくぞいってくれた、という感じだ。
たとえば、このエッセイ集のなかのこんなところ。

 

 あの硬骨漢のソール・ベローは、民主主義はプロパガンダだと書いた。たとえば選挙運動の期間中に、単に大統領の座をねらう人たちだけでなく、大統領自身が、わかっている事実を隠し、歪めたりして、くり返し故意に嘘をつき、相手陣営だけが異を唱える場合、民主主義はプロパガンダだということを否定するのはますます難しくなる。(157p)

 

 ル=グウィンはいま天国から日本をながめて、「ほらほら」といってそうだ。

 

 資本主義的成長は──少なくとも過去一世紀、そして特に千年紀の変わり目以降──間違った意味での成長だった。際限ないだけでなく、コントロールされていない、行き当たりばったりの成長だった。腫瘍の成長のような、癌の成長のようなものだった。
私たちの経済は不況に陥っているだけではなく、病気なのだ。(152p)

 

 ほんとにそうだよなと思う。
 もうずいぶん昔、岡山で講演をしたとき、岡山大学の医学部の先生がこんなことをおっしゃったのをよく覚えている。
「資本主義というのは、世界的規模のネズミ講ですから」
 たしかに、資本主義は広がれば広がるほど、貧富の差が大きくなる。



calendar

S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
3031     
<< August 2020 >>

selected entries

archives

profile

search this site.

others

mobile

qrcode

powered

無料ブログ作成サービス JUGEM