2018年1月7日

2018年1月7日
ミシェル・ビュッシの『黒い睡蓮』(平岡敦訳)、読了。久々にミステリでびっくりした。後半なんとなく全体像がみえてきたかと思ったら、予想外の(ルール違反ぎりぎりの)展開に、おいおい……と声を上げたくなった次の瞬間、すとんと落とされる、そんな感じのエンディング……のあとに、最後の最後にもう一回ひねっているところが憎い。最初の童話風のエピソードもじつにうまくきいている。

 

今朝、モヒカン少女(近況にも何度か出ていて、昔から読んでる人は知ってると思うけど、異様にマニアックな読者で、異様に物知らずのくせして、異様に文章がおもしろい、そういえば『12歳からの読書案内』でも紹介を書いてもらっている)からメールがきた。いま学童で働いているらしく、その現場からの報告。

 

今日、子どもがめちゃくちゃ少なかった。5人しかいなくて、超絶仕事がはかどって、新しく買った本をハンコやシールやブックカバーして本棚に出せた。ネズミが空飛ぶ本と、ネズミが月へ行く本もきたよ。それを本棚に入れてたら、人のお尻にチラシで作ったケツバットしようと背後から近づいてきた1年男子が、ネズミの本の表紙を見て「ぼくがすぐ見つけれるとこにおいて!」って要求されたから、2冊重ねて、「ここ置いとくよ」って本棚の上の表紙見せで置けるスペースに設置した。そしたら、昼ごはんのあと、「これ一緒に読もう!」って宇宙行く方を持ってきて、その子と一緒に読んだんだけど、あれいいね。ネズミの本、子どもに人気あるでしょ? うちの学童で1番本が嫌いな子が、一応最後の方までページめくれたんだもん、これってすごくすごい。だいぶやばいよ。だって、その子、まだひらがなも読めないし、いつもは字のない絵本でも3ページが限界。読んでもらうのも3ページが限界。それでも、3ページだけでも読んだ本のことは「ぼくこの本読んだことある!」って自慢してくるような心配な子だったんだけど、それが、最後まで読めたんだよ。やばっ。まあ、博物館へ行くくだりは「とばす!」ってめくっちゃうから、速読の結果、「博物館でおじいさんネズミに会った」「おじいさんネズミは若い頃に飛行機で飛んだ」ぐらいの解説しかしてないけど。なんか博物館なのに恐竜が出てこないのが意味わからなかったらしい(福井の博物館は恐竜しかいないから)。
でも、絵の読解力はあるんだな、とか、ページとページのつながりはたぶん理解できてるな、とか、色々その子については発見だった。
読んでる本人はかなり楽しそうだったよ。月から帰ってきて仲間のネズミに囲まれるシーンなんて、手を叩いて喜んでんの。最初の、仲間のネズミにお尻向けられてるシーンは笑ってたから、一瞬内容理解してないのかと思ってただけに、こっちもそれ見て嬉しかったよ。あと、ストーリーもちゃんとついてこれてた。火事のシーンなんか「ぼくいいこと思いついた!」って自分のロッカーに走って行って、ちょっと前に工作した自作の消火器を抱えて戻ってきた。水筒のヒモの先にチラシで作った噴射口をつけたものなんだけど、そのチラシで水かけて消火してたよ! これには笑った。あと、そのチラシを武器にして、出てくる人間や犬を叩いて追い払ってやってた。おかげで買ったばかりなのに傷だらけ。ネズミに入り込みすぎてて最高におもしろかった。月の石を拾うシーンなんか、どの石拾うか悩んでたし。(てか、月で石拾ってもいいの?)
こういう、なんとなく楽しい読書経験が増えてくれるといいなあ。年末にこの子の担任と面談して作戦会議を持ったぐらい複雑な事情を抱えた子だけに、ネズミの本を一緒に読めてよかった。
その子、だいぶ気に入ったらしくて、夕方6時過ぎにもう一度その本持ってきて、もう一度消火してた。かなり楽しそうだったから写真撮っといたし、添付するね。

 

という、うれしいメールでした。



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