2017年12月30日

2017年12月30日
今年の後半は、仕事と体のことに関していいことがあったような気がする。
体のほうでは、昨年末から半年近く引きずった脊柱管狭窄症が今年は軽い。脚を温めるようにしたことと、去年まではシャワーですませていたのを、ちゃんと湯船につかるようにしたせいだと思う。
それからもうひとつ、毎年恒例の風邪引き、これがなくなったわけではないけど、12月半ばの東板橋図書館と中央図書館でのワークショップが終わるまではなかった。終えてすぐ風邪を引くところがまた律儀な性格をあらわしているのだけど、それも軽くて助かった。なにしろ23日は東直子さん主催の麻雀大会だったので。そうそう、この大会は病み上がりで少しだるさが残っていたものの優勝してしまった。一等賞の賞品が、東さんの書いた紀州犬の絵。これが素晴らしい。お正月、壁にかける予定。
仕事のほうで楽しかったのが、NHK短歌での穂村弘さんとの対談。これが1月号から3回に分けて掲載されているところ。それから、角川短歌で、馬場あき子さんの「作歌・人生相談」の聞き手役をつとめさせていただいたこと。こちらは2回に分けて掲載の予定で、1回目はいま出ている2018年1月号に載ってます。
早速、藤本玲未さんが感想を送ってくれたので、本人の許可を得て、引用。

 

面白く拝読しました。整えようかと思ったのですが、せっかくなので勢いにのせて書いてみます。まず、扉の「聞き手は、日本を代表する翻訳家であり大の短歌愛好家である金原瑞人さんです」という紹介の文章が新鮮に感じました。NHK短歌の穂村さんとの対談も本屋さんで見かけて、確かに短歌にとても近い翻訳家の方なのかもしれません。
角川短歌からの提案として「(前略)とにかく今は明るい時代とは言えないんじゃないかと思うんですが、そんな馬場さんに今日は、読者や若手歌人から募った悩みや作歌相談に答えていただきます」とあって、前半は馬場さんの歌を引用しながら作歌背景が垣間みえる形で進行され、馬場さんの歌についても勉強できる良い構成でした。
<一尺の雷魚を裂きて冷冷と夜のくりやに水流すなり>は、歌もエピソードも印象深くこころに残りました。この歌をもし今の歌会に詠草として出したら、読み筋として、実体験に即しているという方向から読み進められる参加者は少ないかもしれません。あまり評の言葉として用いたくはないですが、作歌当時の時代背景に伴う常識の違いは、同世代で集まる歌会に参加することの多い身として、推測できうる範囲のフィクション/ノンフィクションは限定されてしまう感じは否めません。歌会の場では作者による自解はされないことが多いように思いますが、もっときいてみたい、と感じました。
質問は、金原さんがおっしゃったことが一番興味深かったです。馬場さんの回答は独特でしたが、耳から入る方なのかな、と思いました。質問のひとつ手前の「言葉のリズムと音感によって入った言葉っていうのはすごく強く定着するんですよ。」「「じゃ読みましょう」って言って一節読むとわかっちゃうの。読むたびに言葉の意味まで入っている。」と身体感覚的なお話が続いてから、p96の「伸びていく音の心地よさというのは、つつましい感じがするのよ。(中略)七音が入ると高音の感が入ってくる。それがとっても快い」(略)「そういうところの音の強弱がすばらしいと思うんです。」(略)「最初の五音って七音の歌い出しに比べて低いんですよ。五音って枕詞でもわかるとおり古代から「呪」の言葉なんですよ。」など、声に出す際の抑揚に着目されていて、作歌の上でも調べの心地よさや耳馴染みを気にかけられるのだろうか、と気になりました。他の文献にはもっと詳しく述べていらっしゃるのかもしれませんね。あと、「今どきの女の子ってお酒注いでくれないですよ。注ぐのはだいたい僕です。」というのは、あ……と思いました。

 

とのこと。なんとなく、ほめられているような気がする。
そういえば、「575、57577」という音節数に必然性があるのかどうかという疑問は昔から頭のなかにあって、今回、大御所の馬場さんに忌憚のないご意見をうかがったんだけど、じつはほぼ同じ質問を穂村さんにもしていて、これがNHK短歌の3月号に載る予定。おふたりの答え(返答)がまったくちがっていて、ちがっているにもかかわらず、相手を納得させてしまう説得力を持っているのが不思議。
それからもうひとつ、今年の6月頃からずっと抱えていた、抱えてきた翻訳の難物が、ようやく終わった! ついさっき、編集さんにファイルで送ったところ。こんなに長いことかかわった翻訳も珍しい。



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